下垂れの科学


下記文章は、ワコールの「下着とカラダの基礎知識」からの引用です。

下垂れの定義

上胸のボリュームのハリが無くなって、乳頭の位置が下がり、乳房が脇に流れた状態。

乳房と胸筋のつながりがゆるみ、肌がハリを失うことで起こる。


下垂れの機能と特徴

年齢とともに進行する。

豊かな乳房は重力の影響を受けやすく、小さい人に比べて、下垂れしやすい。

妊娠時のトラブルや、過度のマッサージで、乳腺やクーパー靭帯が傷つけられたり、紫外線の刺激で、
肌の伸縮性が失われる、等にも影響される。


下垂れの原因は4つ

乳房全体の重さ
乳房自体が重ければ重いほど、重力の影響を受けやすく、皮膚の伸縮性が低下して
下垂れしてゆく。

加齢
年齢が上がるに従い、下垂する人は増加する。

ホルモンバランスなどの変化によって、乳腺と脂肪の構成比率や組織そのものが変化。
皮膚も伸縮性、柔軟性が低下し、復元力がなくなる。

物理的刺激
ランニング等の運動による振動や、極端なバストマッサージ等で、クーパー帯を痛め、
これを長時間繰返すと、下垂を加速させると考えられる。

出産時期
出産期は、乳房内部の乳腺、脂肪の構成比率や組織が変化。

乳房の重量が重くなる他、乳腺炎などのトラブルが発生しやすく、乳腺組織周辺の
健康度を低下させてゆく。



下垂れの予防法は4つ

@ 運動時に、適正なスポーツブラを着用する。

A 体にあったブラジャーで、バストを支える。

B 医学的に検証された乳房マッサージや乳房の手入れをする。

C 乳房の皮膚表面の水分量を保持するボディ化粧品を塗る。


バストの構造

乳房の中身は、「乳腺」「脂肪組織」「クーパー靭帯(乳腺提靭帯)」と呼ばれる線維の束で成り立っています。

このうち乳腺は、建物でいう鉄骨の働きをしています。
乳房に占める乳腺の割合には、生まれつき個人差がありますが、乳腺があって、しかも基底部(乳房の土台)
との間に脂肪が少ない方が、形を維持しやすいと言えます。

乳房の下垂は、この乳腺を支えているクーパー靭帯が伸びきってしまうことから生じます。

クーパー靭帯
乳房の中にある、弾力性のある繊維束の事。

乳房を胸筋につなぎ、ささえる。胸筋の上にのった乳腺のふくらみを支えて、乳房の形
を保つ働きを担う


胸筋
乳房の底にある筋肉のこと。

この上に乳房がのっている。腕立て伏せをすると発達して厚くなり、乳房を押し出して
大きく見せる。

乳腺葉
乳腺がいくつか集まった、膜で包まれてできた部分の事。

乳腺葉が乳房いっぱいに広がっているほど、ゴムまりのような張りと弾力のある乳房に
なる。妊娠すると発達し、ここから母乳が分泌される。

乳腺(にゅうせん)
乳房の中にある、乳管を持つ腺の事。乳腺がいくつか集まって、乳腺葉を形成する。



10代のバストを、寄せたり上げたりしてはいけないのは、なぜ?

乳房は皮下脂肪と乳腺等の線維の束から成り立っています。

乳房の発達には卵巣でつくられる「エストロジェン」というホルモンが大きく影響しており、思春期に乳房が
膨らみ始めるのは、この「エストロジェン」の分泌が盛んになるからです。

乳房は、乳腺で膨らんでいくのでは無く、まず皮下脂肪の沈着によってふくらみはじめると考えて下さい。
皮下脂肪のクッションが出来て、その中に乳管が枝わかれしながら深部に向かって伸びていきます。

ホルモンの作用により各乳管の先に袋状の乳腺小葉ができ、それが幾つか集まって最終的には乳腺葉
というひとつのユニットがつくられます。

脇の下の前壁は、女性のヒップやふともものように脂肪が沈着しやすい部位です。
子供の場合、この部分にはまだ皮下脂肪がついていないかもしれませんが、後に乳腺の成長に必要な
皮下脂肪のクッションが出来る部分で有る為、ここまでをバストと考えなくてはいけません。

ですから、成長期にこの部分を圧迫して皮下脂肪沈着を妨げてはいけないのです。
また、外見では成熟しているようでも、さわってみると脂肪ばかりで、乳腺が発達していないというケースが
あるので、寄せたり上げたりして圧迫するのはよくありません。